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町田 慎二*; 池上 雅紀
Proceedings of 6th European Particle Accelerator Conference (EPAC98) (CD-ROM), p.282 - 284, 1998/01
空間電荷効果が重要な意味を持つ大強度リングでは、ビームの不安定性を決定するのは、単粒子的(インコヒーレント)な描像に基づく共鳴条件ではなく、集団的(コヒーレント)な描像に基づく共鳴条件であることが知られている。本研究では、マクロ粒子を用いたシミュレーションを行うことによって、2次だけでなく高次のコヒーレント振動のビームへの影響を調べた。その結果、外部の誤差磁場によって決まるある特定の共鳴条件では、エミッタンス増大やビーム損失を引き起こすことがわかった。また、線形加速器におけるビームハローの研究にしばしば用いられる粒子-核モデルを適用することによって、ビームのコヒーレントな振動によって誘起されるリング中でのビームハローについての研究もあわせて行った。
町田 慎二*; 池上 雅紀*
Workshop on Space Charge Physics in High Intensity Hadron Rings, p.73 - 84, 1998/00
マクロ粒子を用いた2次元及び3次元のシミュレーションによって、リング中での空間電荷効果について調べた。まず、このシミュレーションにおける空間電荷効果の計算方法について述べ、つぎにこのシミュレーションコードを用いた結果の例として、ビームの安定性とビーム密度の限界を決定する上で重要な役割を担っているビームの集団的(コヒーレント)振動について得られた結果を示した。最後に、このビームのコヒーレント振動が駆動力となって引き起こされるビームハローの形成過程を考えた。線形加速器においては、初期の不整合に起因する粒子-核共鳴がビームハロー形成の最も主要な過程であると考ええられているが、今回、コヒーレント振動を駆動力とする同様の過程がリング中でも起こりうることが確かめられた。